【症例紹介】走れなかった膝が動く!前十字靭帯手術後の回復症例
2025年10月30日
はじめに
「手術は終わったのに、思うように走れない」
「膝の動きが硬くて、プレー中に怖さが残る」
前十字靭帯(ACL)再建手術後は、筋力や可動域が回復しても、実際の動作やプレーで違和感が残るケースが多く見られます。
今回は、両側の前十字靭帯手術後に膝の動作制限と硬さを訴えていた30代男性が、
フロスバンド療法と徒手療法を組み合わせた施術で可動性と動作の安定性を取り戻した症例をご紹介します。
患者さんのご紹介
30代男性。デスクワーク中心の職業で、普段の生活では膝の痛みはほとんどありません。
学生時代からサッカーを続けており、現在も社会人チームでフットサルを楽しんでいます。
両側の前十字靭帯再建手術を受けてから1年半が経過。
今年3月にボルト除去手術を終え、5月に医師から運動復帰の許可が出たものの、
「踏み込み時の硬さ」「ギシギシとした動き」「思うように走れない」といった違和感が残っていました。
特に膝を深く曲げる動作でつっぱる感じが強く、
「まるで蝶番が引っかかるような感覚」と表現されていました。
施術内容
施術は週1回のペースで開始し、現在3回目の段階です。
① フロスバンド療法
まず、膝周囲にフロスバンドを巻き、軽い圧迫をかけながら膝の屈伸運動を実施しました。
これにより、
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筋膜と皮下組織の滑走性(動きの滑らかさ)を改善
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関節内外の血流を促進
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神経反応の再活性化
が期待できます。
フロスバンドは術後の関節のこわばりや、筋膜の癒着による可動域制限に効果的で、
「動きが引っかかる」「スムーズに曲げ伸ばしできない」といった症状に有用です。
② 徒手療法(手技による調整)
フロスバンドによる滑走性改善に加え、
柔道整復師の徒手療法で以下の部位を中心に調整しました。
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大腿四頭筋・ハムストリングス:膝関節の動きを支える主要筋群の緊張をリリース
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ふくらはぎ・足首:下腿からの連動を整え、荷重時の安定性を高める
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股関節周囲・骨盤:体幹との協調性を改善し、全身の動きの連動を回復
これにより、膝だけでなく「脚全体としての動作」が自然に行えるようになります。
経過と変化
初回の施術直後から、しゃがみ込み動作がスムーズにできるようになり、膝の引っかかりが軽減。
2回目以降は、ランニング時のぎこちなさが減り、3回目では軽いキック動作も違和感なく行えるようになりました。
ご本人からは、
「手術後からずっと硬かった膝が、たった数回でここまで変わるとは思わなかった」
という感想をいただいています。
また、膝の動きが改善するとともに、下肢全体のバランスも整い、
踏み込み時の安定感やプレー中の安心感が明らかに向上しました。
柔道整復師からのコメント
前十字靭帯手術後は、リハビリで筋力や可動域を回復させることが中心になります。
しかし、実際のプレー(走る・切り返す・蹴る・着地する)では、
筋力だけでなく**神経と筋肉、関節が協調して働く「動きの質」**が重要です。
今回のケースでは、数値上の可動域は良好でも、
筋膜の滑走不全と関節周囲の緊張によって、膝の動作が機械的になっていました。
フロスバンドによる滑走性改善と徒手療法による筋緊張の調整を行うことで、
膝が本来のスムーズな動きを取り戻し、プレー時の怖さや引っかかりが解消されました。
リハビリの次のステップとして、実際の動作を想定したコンディショニング施術を行うことが、
再発予防とパフォーマンス向上の鍵となります。
まとめ
前十字靭帯再建手術後、
「痛みはないけれど違和感が残る」「リハビリは終わったのに思うように動けない」
という悩みを抱える方は少なくありません。
手術で関節構造は安定していても、
筋膜や神経、関節の動きの連携がうまくいかないと、実際のプレー動作がぎこちなくなることがあります。
フロスバンドと徒手療法を組み合わせた施術では、
可動域の回復だけでなく、動きそのものの再教育を行うことができます。
サッカーやフットサル、ランニングなどのスポーツ復帰を目指す方は、
リハビリ後の「最後の壁」を越えるために、ぜひ一度ご相談ください。
あなたの体の状態に合わせたコンディショニングで、
再び自信を持ってプレーできる身体づくりをサポートいたします。
柔道整復師 澄田
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