肩痛について 五十肩編

2024年05月30日

多くの方が日常的に感じる肩の痛み。

肩痛について 肩こり編・五十肩編・腱板断裂編に分けてお話ししていきます。

前回は肩こりについて書きました。こちらもご覧ください。

肩痛について 肩こり編

今回は五十肩に注目していきます。

今どんな状態で、どの段階にあるのか、どのタイミングで病院に行ったらいいのか分からないというのが現状だと思います。

なので、まずは、五十肩のセルフチェックを見ていきましょう。

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五十肩のセルフチェック

  • 年齢層: 40代から60代
  • 腕の動作時の痛み: 腕を動かすと痛む
  • 夜間痛: あり
  • 痛みの強さ: 時折、激しい痛みがある
  • 頭部の動作と痛みの関係: 頭を動かしても肩の痛みは感じない
  • 押圧痛: 手のひらで押しても痛くない

五十肩(肩関節周囲炎)とは?

五十肩は、肩関節の周りに炎症が起き、肩をスムーズに動かすことができなくなる状態です。一般的には、40歳から60歳の間に多く見られることから「五十肩」と呼ばれています。

肩を上げたり、背中に手を回すなどの動きが困難になり、しばしば痛みを伴います。

知って頂きたいのは、五十肩は肩の痛みの中でもっとも強い症状がでるという事です。

五十肩に対して、痛みはあるけど放置してたら治るという認識が強いと思います。

実際には重症化すると、激痛で横になって寝られない、服の着脱が一人では困難になる、腕が上がらなくなって洗濯物や上の物をとるといった日常生活にも甚大な影響がでてきます。

なので、五十肩は誰にでもなる軽い症状だという認識は間違っています。

セルフチェック表で複数当てはまる場合や症状が続く場合は、専門の医師に相談することをお勧めします。

五十肩には肩関節周囲炎と凍結肩がある

肩関節周囲炎(五十肩)←中程度

特徴

  • 痛みと肩の動きの制限が主な症状。
  • 炎症が肩の関節を囲む組織、特に関節の袋に起こる。
  • 特に肩を動かすときに痛みを感じ、夜間痛も特徴的。

機序

  • 年齢とともに、肩関節を支える筋肉や腱が摩耗や損傷を受けやすくなる。
  • これにより、炎症反応が起こり、肩の関節が固まってしまい、動かしづらくなる。

凍結肩(癒着性肩関節包炎)←重症

特徴

  • 肩の関節が徐々に固まり、広範囲の動きが制限される。
  • 最初は痛みが主だが、時間が経過するにつれて動きの制限が顕著になる。

機序

  • 肩関節を包む関節包が厚くなり、収縮してしまうことが主な原因。
  • その結果、肩の関節の動きがスムーズに行われなくなり、痛みと動きの制限が生じる。

まとめ

五十肩には肩関節周囲炎と凍結肩の二つの型があり、それぞれ原因と進行の機序が異なります。肩関節周囲炎は炎症が原因で発生し、凍結肩は関節包の厚みと収縮によるものです。

これらの違いを理解することで、適切な治療方法を選択しやすくなります。

したがって、五十肩を改善するためには、硬くなった肩を活発に動かすための体操やトレーニングが重要となります。

腕は挙がるけど動かすと痛い、肩の前面が痛む肩関節周囲炎の人におすすめのうちわを使った肩トレを紹介します。

五十肩に効くうちわあおぎの方法

ステップ1: 準備する
  • 痛みを感じる肩の側でうちわを持ち、脇をしっかりと閉じます。
  • 痛みがない範囲で、ゆっくりと腕を外側に少し開いて準備します。この時の姿勢は、腕が体の前にある「小さな前ならえ」の形を想像してください。
ステップ2: うちわあおぎの実行
  • うちわを振る動作は大きくする必要はありません。約30度の小さな角度で十分です。
  • この小さな角度から始めて、1分間、ゆっくりと小刻みにうちわを振り続けます。ここでのポイントは、腕を少しだけ外側に開いた状態を保ちながら、短い範囲で振ることです。
注意点
  • 動作中は、常に痛みを感じない範囲で行ってください。痛みが出たらすぐに中止し、動作の範囲をさらに狭めます。
  • うちわを振る手の反対側の手で、痛む肩を軽く押さえると安定します。

この運動は、五十肩の症状緩和に役立つだけでなく、肩の柔軟性を向上させる効果も期待できます。毎日続けることで、徐々に肩の動きが楽になることを実感できるでしょう。

腕をどの方向に動かしても制限がある凍結肩の人におすすめのうちわを使った肩トレを紹介します。

机ふきストレッチの方法

ステップ1: 準備する
  • イスを机から少し離し、お腹が机に当たらないように座ってください。
  • 痛い方の手のひらを机の上に置いたタオルの上に軽く乗せます。
ステップ2: ストレッチを行う
  • 机の上でタオルが滑るように、ゆっくりと腕を前に伸ばしていきます。
  • 痛みを感じる直前で停止し、その位置を10秒間キープします。
  • ゆっくりと腕を元の位置に戻します。
  • この動作を3回繰り返します。

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五十肩の夜間痛対策

  1. 良質な睡眠の確保
    • 痛みがあってもできるだけしっかりと眠れるように、就寝環境を整えましょう。部屋を暗くし、静かで快適な温度に保つことが重要です。
  2. クッションの活用
    • 寝るときに痛む肩の下にクッションや特別な枕を置くことで、肩への圧力を軽減します。肩が楽な位置を探し、痛みを感じにくい姿勢を見つけてください。
    • 仰向けで寝る場合は、痛む方の肩の下にタオルやクッションを置き、お腹の上にもタオルやクッションを置きその上に手をのせます。
    • 横向きの場合は、痛い方の肩を上にすること、抱き枕を使用して寝ている時も肩が動かないようにすること
  3. 消炎鎮痛剤の利用
    • 夜間の痛みがひどい場合は、医師の指示に従い消炎鎮痛剤を使用することをためらわないでください。痛みが軽減されると、より深い睡眠が得られます。

肩痛の専門医は、横向きよりも仰向けで寝ることを推奨しています。これは、横向きで寝ると就寝中に肩が下がり、内部の圧力が増加して夜間痛を引き起こす可能性があるからです。仰向けで寝ると、肩にかかる圧力が減少し、痛みが軽減されるという研究結果があります。

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まず肩痛を感じたら専門医に相談しましょう。
セルフケアを数日間行っても変化がないという方
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