『ばね指(トリガーフィンガー)って何?原因から日常の対策まで詳しく解説!』

2024年09月5日

1. はじめに

ばね指は、指の腱(けん)が通るトンネルが狭くなって、指がスムーズに動かせなくなる状態です。

具体的には、指を曲げたり伸ばしたりするときに「カチッ」と引っかかる感じがするか、場合によっては指が曲がったまま戻らなくなることがあります。

親指、中指、薬指で全体の90%以上を占めており、やや利き手に多い傾向があります。

手のイラスト

 

2. ばね指の原因

ばね指の原因は様々な要因が重なり合っています。

 

繰り返しの動作:長時間同じ動作を繰り返すことにより、腱と腱鞘に過剰なストレスがかかります。例えば、長時間マウスを使う作業や手工芸、楽器の演奏などがこれに該当します。

手の強い力仕事:力を強く使う作業も、腱鞘の炎症を引き起こす原因になります。特に握り続ける作業が多い方に発症します。

特定の医療状態:リウマチや糖尿病などの疾患は、組織の腫れや損傷を引き起こしやすく、これがばね指のリスクを高めます。

年齢と性別:女性のピークは50歳代。男性は40歳代と70歳代の2つ。女性は加齢,閉経などに伴う腱の変性が発生に大きく関与しており,50 歳以降急激に増加します。

男性は職業的要因と加齢的要因が主体となります。

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3. 症状の見分け方

ばね指の典型的な症状として、指の痛み、腫れ、引っ掛かり感があります。

重症度は以下になります。

Grade Ⅰ:押さえた痛のみ,ばね現象なし
Grade Ⅱ:引っかかり現状あり(自動で解除可能)
Grade Ⅲ:固まり現象あり(自動で解除不可、他動で解除)
Grade Ⅳ:曲がったまま動かせない

Ⅰに関しては握る作業を減らしましょう。

Ⅱ.Ⅲ.Ⅳに関しては専用の固定具や手術になる場合もある為専門の先生に相談した方がよいですね。

4. 家庭でできる治療法

軽度のばね指に対しては、ゆっくり痛みのない範囲で10秒間ストレッチをして伸ばしましょう。

指を曲げる筋肉や腱を伸ばすことにより改善するケースがあります。

但し、ホームケアになりますので症状が改善しない場合は医療機関を受診してください。

5. 予防方法

一番大切な事は、ばね指の予防策として手指の使い過ぎを避けるライフスタイルの調整です。指を曲げる筋肉の使い過ぎですので、曲げる使用頻度を減らしましょう。

その他に

適切な休息:長時間同じ動作を続ける場合は、定期的に手を休める時間を設けましょう。数時間ごとに短い休憩を取ることが推奨されます。

ストレッチと強化:手や指のストレッチを行うことで、腱と腱鞘の柔軟性を保ちます。

また、安静にすることが難しい場合は当院では本人に合った固定具を作成いたします。

 

6. 当院でのばね指の処置

症状にもよりますが、痛みの部位と重症度を確認し保存療法か衝撃波治療器の照射を検討いたします。必要に応じて指の運動を制限する固定具を作ります。

保存療法と言ってもただ安静にするわけではなく、ばね指に対する最適なストレッチや運動療法を行い回復を目指します。

7.最後に

指の引っ掛かり感や、ばね指は安静にしていても良くならないケースは多いです。

今後の生活や具体的な改善方法もお伝え出来ますので、気になれば一度当院にご相談下さい。

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