鍼灸師が教える腸活のすすめ:腸と全身の健康をつなぐ
2024年06月18日
朝の疲れや日常の消化不良は、実は腸の不調が原因かもしれません。
腸の健康にはどれだけ注意していますか?
良い食事や適切な睡眠、ストレス管理にも関わらず、改善されない不調に悩むことはありませんか?
腸活を行うことは、自分自身で実践できる健康法の中でも、特に有効な方法の一つであると言えます。
この記事では、腸の健康が全身にどれほど重要な影響を与えるのか、そして鍼灸を用いた「腸活」方法について、鍼灸師としての観点から詳しく説明します。
腸をおろそかにした生活を続けているとこんな病気・症状がでるかもしれません
1. 消化器系の問題
- 便秘: 腸の動きが悪化すると便秘が起こります。食物繊維の不足や水分摂取の不足、運動不足などが原因で、腸の蠕動運動が低下します。
- 過敏性腸症候群(IBS): ストレスや食事の影響を受けやすい腸の機能障害で、下痢や便秘、腹痛が特徴です。エビデンスによると、IBS患者の多くが腸内細菌の不均衡を抱えています。
2. 自己免疫疾患
- クローン病および潰瘍性大腸炎: これらは炎症性腸疾患(IBD)に分類され、腸の持続的な炎症が特徴です。腸のバリア機能が損なわれることで、腸の免疫応答が過剰になり、炎症を引き起こします。
3. 心理的影響
- 不安およびうつ病: 腸脳軸という概念があり、腸の状態が直接的に脳の機能に影響を与えることが示されています。腸内細菌の不均衡は、ストレスホルモンの調節や神経伝達物質の生産に影響を与える可能性があります。
4. アレルギー・感染症
- 食物アレルギー: 腸内フローラの不均衡がアレルゲンに対する過敏反応を引き起こすことがあります。腸壁の透過性が高まると、本来なら問題を起こさないはずの食物成分が免疫系を刺激する原因となります。
- 感染症: 腸のバリア機能が低下すると、有害な細菌やウイルスが侵入しやすくなり、感染症のリスクが高まります。
その他に、肥満、糖尿病、高血圧、動脈硬化といった生活習慣病や不眠、慢性疲労、むくみといった不定愁訴も現れます。
腸の健康が全身の健康に与える影響は計り知れないほど大きいと言っても過言ではありません。
次に腸活をする上で重要なことをお伝えします。
腸活の重要なポイントは2つ
1、食物繊維を摂ること(善玉菌を増やし、セロトニンの分泌を促す)
2、腸の動きを良くすること(腸のぜん動運動を促す)
この記事では、鍼灸を活用した腸活法として、腸のぜん動運動を促進する方法に焦点を当ててご紹介します。
まずは、腸のぜん動運動について詳しく解説いたします。
腸のぜん動運動とは?
腸の筋肉がリズミカルに収縮し、食べ物を消化管を通じて押し進めるプロセスです。この重要な運動は自律神経系によって調節されており、特に交感神経と副交感神経が中心的な役割を果たします。
交感神経:ストレス状態で優位になり、腸の動きを抑制し、エネルギーを筋肉へと向けます。これにより、ぜん動運動が遅くなることがあります。
副交感神経:リラックスしている時に活性化し、腸の動きを促進し、食物の消化と栄養の吸収を助けます。
ここで鍼灸が役に立つ!
鍼灸は自律神経のバランスを整えることで、特に副交感神経を活性化し、腸のぜん動運動をサポートします。
特定のツボに鍼を施すことで腸の活動が促進され、ストレスや緊張も軽減されます。
このプロセスにより、自律神経のバランスが改善し、腸の健康及び全体の健康が促進されます。
結果として、鍼灸は消化不良や便秘などの腸関連の問題を効果的に緩和する治療法として機能します。
鍼治療がどのように自律神経を調整し、腸脳軸を介して腸の働きに影響を与えるのか、そして具体的な鍼の施術方法については、次の記事をご覧ください。
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